April 21, 2025

矯正中に口内炎ができたらどうする?原因や対処法・予防方法を解説

矯正をしている際の口腔トラブルの一つが「口内炎」です。

口内炎ができると食事や会話がしにくいだけでなく、痛みが続きストレス増加にもつながりますよね。

矯正中に口内炎ができる要因は矯正器具が関係しているものもありますが、そうでないものもあります。

今回は、「矯正中の口内炎」の原因や種類、対処法や予防法をご紹介していきます。

矯正中に口内炎ができて悩んでいる方や、口内炎ができないよう予防したいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

矯正中に口内炎ができる原因

歯列矯正中に口内炎が発生するのは、いくつかの原因が考えられます。

それぞれの原因を順番に解説していきます。

矯正器具が原因(カルタ性口内炎)

矯正器具による摩擦や圧迫が直接的な原因となり、粘膜に小さな傷が生じます。これが炎症を引き起こし、赤く腫れ上がった潰瘍として現れることがあります。

特に新しい矯正器具が装着された直後や調整後は、摩擦や圧力が増すため、注意が必要です。このタイプの口内炎は、適切なケアと矯正器具の調整によって改善されることが多いです。

ウイルスが原因(ウイルス性口内炎)

ヘルペスウイルスなどの活動が活発化し、矯正中のストレスや免疫力の低下が引き金となることがあります。特に免疫力が落ちている時期には、口内に痛みを伴う水ぶくれや潰瘍ができやすくなります。

ウイルス性の口内炎は感染力があり、治療には抗ウイルス薬が用いられることが一般的です。

免疫力の低下が原因(アフタ性口内炎)

ストレスや疲労、栄養不足が免疫力を低下させ、口内炎を引き起こすことがあります。アフタ性口内炎は、口腔内に丸い白い潰瘍ができるのが特徴で、周囲が赤くなっていることが多いです。

痛みが強く、食事や話すことが困難になることもあります。ビタミンやミネラルの摂取を増やすことで、予防や症状の緩和が期待できます。

金属が原因(アレルギー性口内炎)

矯正器具の金属部分に対するアレルギー反応が原因で、口内炎が発生することもあります。ニッケルやクロムなど、一部の金属に敏感な人では、接触することで皮膚や粘膜に炎症を引き起こすことがあります。

このタイプの口内炎は、矯正器具の材質を変更することで改善を見込むことができます。

口内のカビが原因(カンジダ性口内炎)

口腔内のカンジダ菌が過剰に増殖することで、炎症が起こることがあります。特に免疫力の低下や長期間の抗生物質の使用により、カンジダ菌が優位になると発症しやすくなります。

口内が白くべったりとした膜で覆われることが特徴です。抗真菌薬の使用で治療が行われます。

矯正中に口内炎ができた場合の対処法

矯正中に口内炎ができた際の対処法として、以下があげられます。

それぞれ順番に解説していきます。

口内炎を触らない

基本的に口内炎を触ってはいけません。

口内炎を触ることでさらに刺激を与えて症状がひどくなったり、完治までの時間が長くなる可能性があります。

また、歯磨きや食事の際にも刺激を与えないよう、口内炎がある反対側で噛むなど工夫が必要になります。

矯正用ワックスの使用

ワイヤー矯正の場合、歯科医院からもらえる事が多い「矯正用ワックス」の活用も効果的です。

口内炎の付近の矯正器具にワックスを塗ることで、摩擦を軽減し痛みを和らげることができます。

ワックスを塗る際は、しっかりと手を洗い清潔な状態で塗りましょう。

また、矯正器具の周辺に水分がついている場合、ワックスが塗りにくいため、ティッシュなどで拭き取ってから塗るようにしましょう。

口内炎用の薬の使用

口内炎治療薬を使用して、痛みを軽減させるという方法もあります。

口内炎の治療薬には、「塗り薬」「飲み薬」「直接貼るパッチタイプ(口内炎パッチ)」などがあります。

市販薬で多く見かけるのが「塗り薬」です。

自身が使いやすいタイプを選ぶようにしましょう。

食事内容に気をつける(刺激物を避ける)

辛いものや酸っぱいものなどの刺激物を避け、口内炎の痛みを悪化させないようにしましょう。

また、温かすぎる食べ物や固い食べ物も避け、粘膜への負担を最小限に抑えることが重要です。

歯科医へ相談する

改善が見られない場合は、専門の歯科医に相談して適切な治療を受けることが重要です。場合によっては矯正器具の調整が必要なこともあります。

口内炎の予防法

口内炎は矯正治療中によく見られる問題ですが、適切な予防策により口内炎になるリスクを減らすことが可能です。

それぞれ順番に解説していきます。

日常のオーラルケア方法

日常的な口腔ケアは口内炎を防ぐための基本です。

ここからは日常のオーラルケアのポイントを2つ解説していきます。

日々のブラッシング

矯正中の口内炎予防として、日々のブラッシングは効果的です。

歯ブラシを45度の角度で歯茎に対して傾け、小さな円を描くように優しくブラッシングしましょう。

隅々まで丁寧に磨く事で口内炎の予防につながります。

タフトブラシや歯間ブラシの効果的な使用

マウスピース矯正の場合は、歯磨きの際に取り外す事ができますが、ワイヤー矯正の場合そうはいきません。そのため歯磨きのみではしっかりと汚れを取り除けない事があります。

そういった歯磨きのみでは磨ききれない汚れについては、タフトブラシや歯間ブラシの使用が効果的です。

また、マウスピース矯正の際は、装着するマウスピース本体も清潔に保つようにしましょう。

質の良い睡眠をしっかりとる

口内炎ができる原因の一つである「免疫力の低下(アフタ性口内炎)」

アフタ性口内炎の要因となるのが「疲労の蓄積」や「睡眠不足」です。

充分な睡眠を取ることは免疫力向上につながり、口内炎を含む様々な健康問題の予防に効果的です。

ビタミンを意識して摂取する

偏った食事が口内炎の原因になることもあるため、ビタミンCとビタミンB群と言ったビタミン類を摂取することも、口内炎の予防になります。

ビタミンは身体の代謝に関わる栄養素であり、日々の食事にバランスよく取り入れるのが大切です。

子供と矯正器具:特別な配慮が必要

子供の矯正治療では、成人とは異なる配慮が必要です。

ここからは子供の口内炎への対処方法や保護者によるサポートの重要性について解説していきます。

子供の口内炎への対処法

子供は痛みに対して敏感であるため、口内炎の治療と予防には特別な注意が必要です。

痛みに対するアプローチ

痛みがある場合、子供が快適に過ごせるように痛みを管理する方法を検討しましょう。これには、痛みを和らげるための薬の使用や、矯正器具の調整が含まれます。

子供向けの予防策

定期的な歯科検診を行い、子供が楽しくオーラルケアを学べるようにしましょう。これにより、口内炎のリスクを減らすことができます。

保護者によるサポートの重要性

保護者のサポートは、子供が矯正治療を成功させるために不可欠です。子供が矯正器具を適切に使用し、定期的な検診を受けるように促しましょう。

矯正中の痛みと口内炎の心理的影響

矯正治療中の痛みや不快感は、患者の精神健康に重大な影響を及ぼす可能性があります。

口内炎が精神健康に及ぼす影響

痛みや不快感はストレスや不安を引き起こし、場合によっては抑うつ症状を引き起こすことがあります。これを管理するためには、精神的なサポートが重要です。

痛み管理とストレス軽減の方法

痛みの管理には、適切な薬物治療やリラクゼーション技法が効果的です。また、趣味や運動など、ストレスを軽減する活動に積極的に取り組むことが推奨されます。

矯正中に口内炎ができたら?のまとめ

矯正治療中に起こる口内炎には様々な原因がありますが、適切なケアと予防策により管理することが可能です。日々のオーラルケア、適切な栄養摂取、ストレス管理が鍵となります。

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