歯列矯正で歯が動きやすい人の特徴、動くスピードや変化について詳しく解説します。
歯列矯正を考えているけれど、自分の歯がどれくらいで動くか、どんな人の歯が動きやすいか、そして矯正治療してどのくらいで効果が実感できるのか気になる方も多いと思います。
今回の記事では、歯列矯正中に歯が動きやすい人の特徴と、そのスピード、そして変化について解説していきます。
解説する内容は以下の通りです。
矯正治療を考えている方やすでに始めている方は是非、参考にしてください。
歯列矯正で特に歯が動きやすいとされる人の特徴には、いくつかの共通点があります。
歯が動きやすい人は、矯正治療がよりスムーズに進行し、期間も短縮される可能性が高まります。
それぞれ順番に解説していきます。
矯正において重要なのは、歯を動かすための十分なスペースの確保です。このスペースがあることで、歯は他の歯に干渉されずにスムーズに動かすことが可能になります。
特に、過去の抜歯や歯のサイズが小さい場合などには、スペースが自然と確保されていることが多く、矯正治療が有利に進むことがあります。このスペースがない場合、歯を動かすためには他の歯を少し削ったり、場合によっては抜歯が必要になることもあります。
歯並びの症状が軽度である場合、矯正治療に必要な力が小さくて済みます。軽度の歯並びの問題では、歯を動かす際の圧力分布が均一になりやすく、歯が動きやすくなります。
これにより、治療期間も短くなり、矯正中の不快感や痛みも少なくなる傾向にあります。軽度の場合は、部分矯正や短期間での治療が可能な場合も多く、治療の負担が全体的に軽減されます。
指しゃぶりや強い噛み癖、舌の癖など、歯並びに悪影響を及ぼす癖がない人は、矯正中の歯の動きがスムーズです。これらの癖は、歯や歯槽骨に不自然な圧力をかけ、矯正治療の進行を妨げる要因となります。
癖がない場合、矯正装置の力を効果的に歯に伝えることができ、予定通りに歯が動いていくため、計画された治療期間内に治療を終えることが可能になります。
新陳代謝が活発な人は、骨のリモデリングが促進され、歯が移動しやすい状態になります。新陳代謝の活発な若年層では、特にこの傾向が強いです。代謝が良いことで、歯を支える歯槽骨の健康も維持されやすく、矯正治療の効果が高まります。
また、治療後の安定期間も短くて済むことが多く、スムーズに治療を完了することができます。
年齢が若いことも、歯が動きやすい一因です。若年層では骨の成長と再構築が活発であり、歯が動きやすいとされています。
特に、成長期の子どもや若者は、矯正治療において好ましい条件を持っているため、治療期間が短縮されることが一般的です。若いうちに矯正治療を受けることで、一生涯にわたる美しい歯並びと健康な咬み合わせを手に入れることができます。
矯正歯科医の指示に従い、定期的なメンテナンスを行い、適切なケアをしていることも、スムーズな矯正治療には不可欠です。治療計画に沿って矯正装置の管理を適切に行うことで、予定通りに歯が動いていくため、治療期間が延びることなく、効率的に治療を進めることが可能です。また、適切な口腔衛生の維持は、歯周病などのリスクを減らし、治療中のトラブルを防ぐことにも繋がります。
歯の動くスピードは、治療期間や治療の実感、そして治療中のモチベーションに影響を与えます。
ここからそれぞれ解説していきます。
一般的に、歯が早く動くほど、全体の治療期間が短くなります。これは、必要な調整が少なくなるためで、治療計画のスムーズな進行に寄与します。しかし、個人差があるため、歯の動く速度は患者さんごとに異なります。
歯が素早く動くことで、治療の効果を早期に実感することが可能になります。
特に治療の初期段階では、前歯のガタガタを整える「レベリング」が多くおこなわれるため、治療を開始直後に見た目の変化を実感するといったケースも少なくありません。
これにより、治療に対する信頼感が増し、患者さんの満足度が高まります。
治療の進捗が目に見えてわかると、患者さんの治療へのモチベーションが保たれやすくなります。
特に矯正治療初期は、慣れない装置の装着による痛みや違和感・ストレスを感じるといった事が多く、加えて矯正治療は長期間にわたるため、進捗が明確に感じられることは、モチベーションを高く維持する大切な要素になります。
一部の患者さんでは、歯の動きが遅いか、変化を感じにくいことがあります。この差にはいくつかの要因が関係しており、それを理解することは、治療計画を立てる上で重要です。
日常的に強い力で噛むと、噛む力が歯を支える骨に大きな圧力がかかります。通常、歯列矯正は歯を横方向へ誘導し歯並びを整えますが、縦への圧力がかかることで歯の移動を遅らせる可能性があります。
アンキローシスは、歯がその周囲の骨組織に固着してしまう病状を指します。この状態では、歯が通常よりも動きにくくなります。
そのため、矯正の進行に影響を及ぼす可能性があります。
マウスピース型の矯正装置を使用する場合、正しい装着時間を守ることが大切です。
歯に小さな力を継続的に加える事で歯が動いていくのですが、マウスピースを外している時間が長いという事は、歯に力を加える時間が短くなり、矯正の効果を得にくくなります。
そのため、医師に指示通りマウスピースの装着が大切になります。
矯正治療は長い時間がかかるため、「少しでも早く矯正治療を終わらせたい」と思う方は少なくないと思います。
ここからは、歯列矯正と併用する事で歯の動きを早める方法を紹介します。
ただし、歯科医院によっては取り扱いがないケースもあるため、実施を検討する際は事前に確認が必要です。
オルソパルスは、特定の光エネルギーを利用して歯の移動を促進するデバイスです。マウスピース矯正と併用しておこなわれます。矯正期間の短縮が可能ですが、追加で費用が発生し費用の目安は10万〜15万円ほどです。
コルチコトミーは、歯を取り囲む骨に小さな切開を入れることで、歯の移動を促進する手術です。この方法は、ワイヤー矯正時の治療期間短縮につながります。
注意点としては、コルチコトミーを提供している歯科医院は限られています。
セルフライゲーションブラケットは、従来のワイヤー矯正時に使用するブラケットの一種で、通常のブラケットよりも摩擦を減少させる設計のため、歯が動きやすくなり、治療時間の短縮につながります。
すべての矯正治療において、医師の指示に従い、定期的なフォローアップを受けることが最も重要です。
これにより、治療の効果を最大限に引き出し、期間を短縮することが可能になります。
歯列矯正における歯の動くスピードは個人差があり、様々な要因によって左右されます。
適切な治療計画と正しいケアによって、治療効果を最大化し、期間を短縮することが可能です。
矯正治療を検討している方は、これらのポイントを踏まえて準備を進めてください。
歯並びの乱れが気になっていても、「本当に矯正が必要なのか分からない」という方は多いものです。
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